恋ときどき、焼きサバ定食
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恋ときどき、焼きサバ定食

大島かもめ

作者買いです

ネタバレ
2025年3月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作は3話+描き下ろし。ナルシストの自称エリート証券マン永瀬と父親と大衆食堂を切り盛りする仁。描き下ろしまで一貫してコメディ色の強いお話でした。やっぱり大島先生のユーモアセンス好きだな~って改めて感じました。独りよがりで空回ってばかりの永瀬が見ていて痛々しいですが、食堂の常連さんや仁の父親などが良い仕事をしていて始終楽しく読めました。永瀬のお面を張り付けたような表情が、仁の言葉で緩んで素に戻るところ、良かったです。見た目とは裏腹に、仁が世話好きのオカン系男子というか、ダメな子ほど可愛く思っちゃうようなタイプだったみたいで、なんだかんだで絆されてくれて良かったね!
2つ目は1話だけの短編でしたが、私はこれが一番好き。セリフから表情から、何から何まで無駄がなく必要なものが全て詰め込まれていて、一呼吸で読めちゃったような錯覚に陥るくらいスルンと読めて、読後の満足感もバッチリ。小6男子が性に目覚めるエピソード、めっちゃエロく感じたのは私だけ?すごく印象に残りました。
3つ目は飼い犬が人間になって飼い主を助けに来てくれるお話。可愛くて、ちょっと切なくて、素敵なお話でした。トオルの心情もクロの喜び悲しみも良く伝わってきたので、ラストはただただ「良かったね~!」って気持ちになれました。父親が亡くなってから一人ぼっちだったトオル。お父さんも、この結末にあの世でホッとしているのでは?
とても読みやすい短編集。3作品とも読後ホッコリできる良作でした。
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