あなたの愛など要りません
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あなたの愛など要りません

冬馬亮/ありおか

切ない…

ネタバレ
2025年3月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリー冒頭であまりにも辛い過去との決別…ランスの悲壮な覚悟と後悔と母ラシェルへの思慕。初めから涙が止まりませんでした。やり直しからラシェルが強く優しくランスを愛し慈しみ育てる姿に頑張れと思わず応援。そしてあまりにも不器用すぎる夫ヘンドリックが哀れに見えてきて(笑)きっと本当はラシェルを愛してたんでしょうね…でもその愛に気づかないまま間違えたまま突き進んでしまう思い込みの激しさに子供のまま大人になってしまって人の思いや感情に疎く自身の感情優先で動いてしまった結果大切なものを全て失う結果になってしまったある意味可哀想な人。義両親や義弟がとても良い人でみんなで生まれてきたランスを育てます。そして1度目に解雇してしまったマーガレット一家。彼女達の優秀さに目を見張るラシェル。一度目とは違い2度目では家族ごと引き受けます。マーガレットの旦那様がとてつもなく優秀な人で子供達もかわいくて素直。素敵な日常にランスもスクスク育っていき今度はラシェルも目一杯愛情を注いでいたのでとても優秀なお子様に成長。ヘンドリックの最後は最悪である意味因果応報。愛人のアリーに関してはあまりにも身勝手。まあ生きるか死ぬかと言う生活を続けていた彼女にしてみれば当然のような受け身体質。しかしあまりにも無知。知ろうともせず浅はかとしか言えない。そんな彼女も母になりやっと自分のしてきたことの罪の重さに気づく。遅いけど(笑)ラストにラシェルが召されて灰色フードの人と対峙して初めてやり直しがランスの申し出だったことに涙して改めて考えます。多分この灰色フードの人は神様か何かなのでしょう。そして恐らく覚悟の対価としてランスから金貨を受け取ったのでしょう。だって必要無さそうだし(笑)最後に幸せになれて良かった。まるで1本の映画を観たような感慨深さがあります。ぜひお勧めします。ハンカチorティッシュは必須です。
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