身に覚えのない理由で婚約破棄されましたけれど、仮面の下が醜いだなんて、一体誰が言ったのかしら?【コミックス版】
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身に覚えのない理由で婚約破棄されましたけれど、仮面の下が醜いだなんて、一体誰が言ったのかしら?【コミックス版】

小鳩ねねこ/猫側縁

好き嫌いが分かれる

ネタバレ
2025年3月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私は1巻でギブです。主人公と公爵のシスコン・ブラコンっぷり(特に公爵からの)、皇族から寵愛を受けていた事を示唆する描写があったりと愛されの中でもかなりくどい部類でかなり痛いし主人公に感情移入できない影響もあってか個人的に読んでいるのがキツかったです。主人公は仮にも元婚約者&王国の王子を格下として徹底的に見下した言動、蝶よ花よと甘やかされて育った影響か王国へ行く公爵に無理矢理ついて行くという子供といえど地位のある者としては思わしくないわがまま、婚約破棄のために姿を偽って子爵令嬢に嘘を吹き込むなど愛のない者に対しては利己的に動き、最終的にあくまで罪を軽くする優しさとして楽しみながらとどめを刺したり…「自分は美しくて皇族という格上の存在だから愛されて、正しくて当然」のような思考が見え隠れするなどなどかなり自己肯定感が高く性格が悪い方で、「おにい様」「おにー様」など今時の小学生でも言わない呼び方や隠そうともしない腹黒さと口調の悪さは完璧な淑女などと過剰に持ち上げられている割には幼稚でかなり目立ちます。というか主人公サイドは性悪で、身分の高さと顔の良さ(+主人公は親族からの愛され要素)を笠に着た高慢かつ傲慢な言動ばかりで、非力な虫を死ぬまで痛みつけるかのようにはるかに身分の低い子爵令嬢を身分の力で徹底的に叩き潰し、行きすぎた行為でさえも自分たちは正しいことをしたと自己陶酔しながら毎回身内と愛を囁き合うので、主人公たちが上だというマウントのためにこき下ろされた敵側の王子と子爵令嬢に同情して肩を持ちたくなりました。1巻を要約すると、メインでいかに主人公が格上の存在で母国で愛されているのかを説明しつつ物語として成立させるために下級貴族の子爵令嬢とそれに盲目的になっていた王子が心を入れ替えるまで徹底的に裁く話といったところでしょうか。終始説明口調にも関わらず内容は必要な情報が足りなくて説明として成り立っていませんし、基本設定は所々物語の展開と噛み合わなかったりするレベルで粗が多いように感じます。作者様には申し訳ないのですが、自分に都合の良い要素だけの愛され妄想と依怙贔屓を詰め込んだ夢漫画?と一瞬考えてしまいました。絵はとても綺麗です。ですが1巻がこれなのでどれだけ続編が良くても追加で読むのは無しですかね…
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