このレビューはネタバレを含みます▼
「最高傑作」「不朽の名作」という言葉さえこの作品の前では霞んでしまう。自分にとってそんな作品。
初出は1980年LaLa。当時編集から聖徳太子を主人公にするなんてと大反対されたそう。
才能も容姿も血筋もすべてを兼ね備えた厩戸王子が異能の力で朝廷でのし上がっていく。周りから畏れられ母からも拒絶された厩戸がただひとり心を許したのが蘇我氏の嫡男毛人。最後は毛人と離れたところでこの作品は終わる。
当時の読者は布都姫を嫌い毛人を罵り、どうすれば王子が幸せになれるか真剣に考えたのでした。
電子書籍になり未読の方たちにもぜひ手に取ってもらいたいです。