太陽と月の鋼
」のレビュー

太陽と月の鋼

松浦だるま

惹き込まれる

ネタバレ
2025年3月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 無役の武士、貧乏世帯の土竜鋼之助は触れた金属を曲げてしまう異能の持ち主。愛妻を土御門方に奪われ、家族同然の乙吉を殺され、一時記憶も奪われたが明という盲目の巫女に助けられ、愛妻を奪還するが、土御門方の刺客が続々と繰り出される。あらすじを言葉にすると味気無い。人情の機微や江戸時代の市井の人々の描き方が丁寧なので、荒唐無稽な話を鼻白まずにぐいぐいと惹き込まれて読める。つまり、作者の力量はお見事。買って損なし。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!