金の絵筆に銀のパレット
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金の絵筆に銀のパレット

ARUKU

金平糖の如く

ネタバレ
2025年4月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 甘ーいお話。
舞台は戦直後。元空軍×結核持ち青年
2人の不思議で幸せな時間を非常に丁寧に描いていて、前半は語り合うだけなのに甘い。
攻は地上げで恨まれたりもするけれど、この時代の背景に生きる逞しさ、熱さを感じました。
また、受は戦にも出られず仲間を見送るしか無かった、持病持ちに対する自責感がある。戦後の2人の心理描写がとてもリアルで切なくもありました。
後半に2人の大切な出会いの秘密が明かされますが、ここがあるかないかでこの作品の厚みに差をつけたなと思います。
二作目ですが、個性的だと思うモノローグや台詞回しが癖になります。絵も儚さと美しさがあります。読み応え、読後感がとてもよかったです。
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