ホームドラマしか知らない
」のレビュー

ホームドラマしか知らない

都戸利津

ああ、ホントいい。カタルシス

ネタバレ
2025年4月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 沁みる。

義理弟レオ。小学生。
レオは周囲に迷惑をかけないよう人に甘えず、常に大人な対応を選択してきた。それは嫌われたくないからで‥。嫌われたくないから迷惑をかけまいと、子ども乍ら頑張ってきたのに、結局、子どもらしくない可愛くないと嫌われる。レオは愛されないのは自分自身の可愛くない性格ゆえだと思っている。だからと言って今さら可愛いキャラを演じることも出来ず鬱屈して捻くれて、全ては自分のせいと諦めている。
義理兄トースケ。美大生。
トースケは自分の子ども過ぎる無邪気な性格が引き鉄となって虐 待されてきて、無邪気を保ったまま我慢を噛み殺すことに慣れて、生きてきた。自分さえきちんと大人の対応ができれば、周りに迷惑をかけないし受け入れられるのにと、自分を責め続けて生きてきた。

そんな2人が紆余曲折の末に出逢って、様々な困難を乗り越えて、解放されていく。
本当に素敵な物語。

良くあるお涙頂戴物語とは一線を画す芯のある物語で、心理描写が秀逸で色々と考えさせられるし直ぐに読み返したくなる宝石のような3冊でした。

レオ父はゲスだけど、まぁありがちレベルの浮気男。レオ母は多分ごく普通の女性。浮気夫の元にレオを置いて出ていったとは言っても、それも理解できる状況。トースケ実両親は虐 待毒親だったけど、義理父は良い人みたいだし、レオ母はトースケ義理父と再婚して落ち着いたみたいだし。。とまぁ全体として、世間にありがちなお話しで、突拍子もない変則設定ではない。
だからこそ、2人のツラさ哀しさが身に沁みる。

2人の幸せな日々にカタルシス。
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