午後の光線
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午後の光線

南寝

言葉にするのは難しい

ネタバレ
2025年4月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めて読んだ時に感じた事を、2回目に読んだ時に比べてみたくてメモ的に自己解釈残します。
淀井はずっと誰かに見つけられる、誰かに必要とされる、誰かに愛されることを望んでいたと思う。それが叶わないから、自傷行為で自分の存在を確認したり、母親の気を引いたりしていた。でもそんな淀井を求めて愛して大切にしてくれる人、村瀬が現れた。最初は村瀬に対しても期待をしておらず、ただ一時的にでも求めて貰いたくて一緒に色々していたと思う。だけど、淀井と出会って成長していく村瀬と接して行く中で、村瀬によって求められる事だけでなく大切にされる事も知った。ただ一心に自分を大切にしてくれる村瀬を見て、淀井も村瀬に同じのことをしたくなって好きだと気付いたんじゃないかと思った。淀井は愛に飢えていた。でも村瀬と出会って、想いを伝え合って、少しづつ満たされていたと思う。きっとあのまま2人で大人になっていたら飢えは微塵も無くなって、ただ村瀬との愛でいっぱいに満たされてるんだろうなと想像出来た。それから、親と3人で話し合う事を決めた時には、もう既に未来が想像出来ないなんて事はなく、前を向き始めていたと思う。だから、最後はやっぱり不慮の事故だと思った。私はラストを読む前に別サイトにて感想を少し見ていたから、きっと淀井くんは居なくなってしまうんだなって気付いてたけど、それまでの2人を見ていて、淀井はもう村瀬に救われてたと思うから絶対に自○では無いと思ってて事故かなって考えてた。自○を疑うレビューを見て、少し考えてみたけど、やっぱりあれは悲しい事故だったと思う。淀井はこれからの村瀬との未来をちゃんと見ていたと思う。2人で一緒に生きててほしかった。村瀬は淀井のおかげで、トラウマを克服し始めてたし、救われてた。でもきっと淀井を失った空白は一生埋まらない、そんな気がする。悲しいよ。最後まで読んで、悲しくて辛くて涙が出たけど、それまでの2人がすごく綺麗で繊細で読んで良かったとは思った。
後、村瀬が泣く度に淀井が嬉し泣き?と聞いていたのは、嬉し泣きなら村瀬が泣いていても悲しくないからかなと思ったけど、分かんないです。
以上が初見での私の解釈でした。うーんでもここまで書きましたが、この作品は何か感じて思った事があるはずなのに、それを言葉にするのはとっても難しいです。
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