婚約者は、私の妹に恋をする【分冊版】
」のレビュー

婚約者は、私の妹に恋をする【分冊版】

ましろ/はなぶさ/宵マチ

ドМ主人公の、最多不幸に挑戦のお話

ネタバレ
2025年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ループ設定は、最悪を回避し、やり直すためにあるということをこの作者は度返ししている。最悪とは死ぬことであり、何度ループしても最悪を回避できないのは、主人公が最悪を「死」ではなく、「夫を妹に奪われること」に設定しているからである。そもそも夫に愛されていないことを嫌という程自覚しており、夫の心は主人公のものですらない。奪われるも何もないのだ。妹とは、姉のモノを欲しがる生き物である。いい加減、設定の間違いに気づき、ループ初日に婚約破棄すればよいのだ。そこでほかに好きな人ができたとでも言えば、妹はそちらが気になって仕方がなくなる。親の業の様に描かれているがループから抜け出せないのは親のせいではない。カラスが転機となるのは、設定間違いに気づかせてくれるからであり、彼が特別な何かなわけではない。護衛騎士と駆け落ちでもいいのだ。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!