死に戻りの幸薄令嬢、今世では最恐ラスボスお義兄様に溺愛されてます
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死に戻りの幸薄令嬢、今世では最恐ラスボスお義兄様に溺愛されてます

山いも三太郎/柚子れもん

重くて拗らせたお義兄さま最高

ネタバレ
2025年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最新9巻まで読みました。冤罪で捕まったヒロインが、冷徹公爵と呼ばれる兄に見捨てられ、処刑され、7歳に死に戻る…というよくあるお話です。

一番の見どころは特大ネタバレでもありますが、このお義兄さまがヒロインを見殺しにした理由です。
お義兄さまは2周目で仲良くなると、義妹に過剰な贈り物をしたり、膝枕したまま授業受けたりとデレッデレになります。とはいえあくまで家族愛的な優しさしか見せていませんでした。途中でヒロインに想いを寄せる王子が出てきたときには、これお義兄さまルートじゃなくて王子様ルートなのかな?と思ってしまうくらい。
ただこれが1周目のバッドエンドの原因で、ヒロインを見殺しにした理由は、家族なのにヒロインに恋をしてしまい、王子との縁談が出てきたことで、いっそ誰かに取られるくらいなら、手に入らないなら殺してしまおう、そういう思考だったと。そしていざ死んでしまって闇落ちしたと。最高でした。1番好きです、無表情なのに激重な男。

1点マイナスしたのは設定がほぼ活かされてないなぁということ。精霊とか女神の加護みたいなもの、ヒロインもお兄さまもほぼ使わない!なんで!?(笑)だったらその設定要らないよね…と少し思ってしまいました。

ただそのあたりの複雑な設定がないおかげでキャラクターの成長にフォーカスしたシンプルなお話にはなっています。話のテンポもかなりよく、お義兄様との関係にフォーカスしているため、お義兄様ご不在の2年間?3年間は本当に一瞬でおわります。
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