君は夏のなか
」のレビュー

君は夏のなか

古矢渚

青い

ネタバレ
2025年4月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読んでいる最中、読み終えた直後、思い出しても余韻で、好きな読み心地だったなあとじんわり感じられる作品でした。すごく肌に合います。
この作品は、シリーズが進むごとに恋愛模様も進んでいき、甘さも深まっていくのですが、それでも他の商業BL作品よりも刺激が強いわけではないかなと思うので、初心者の方にもおすすめしやすいと感じます。それでいて内容はちゃんと厚みがあって、突飛な設定もなくとっかかりやすい。ときめく要素もあり、想いのやり取りによる感動シーンもある。全部のせ。激しい山谷はないですが、積み重ねによって二人の関係性と感情が育っていくので、こつこつ系の恋愛ものが好きな方に特におすすめ。
本当に優しい、お互いがお互いを思いあって、二人のペースで進んでいく物語だと思います。その思いやりがもどかしくむず痒い時もあるのですが、通じあっている二人の間で考えて、解決して、というのを繰り返して見る度、この二人はずっと一緒にいる覚悟を決めて共にいるんだなあというのがどんどん伝わってきて、痺れました。そういう、柔らかい感動を何度も味わえるので、大好きな作品です。
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