このレビューはネタバレを含みます▼
元々はBL小説で木原先生の作品を読んでいたので小説から入る(というか漫画は読むつもりはなかった)はずが、2巻無料の試し読みにつられて読んでしまったが最後、すっぽり頭までハマってしまい7巻まで怒涛の勢いで読んでしまいました。
いやもぅ本当に面白くて最高です。本来の吸血鬼のイメージである永遠の命・悠久の時・愛する者との別れという悲哀をしっかり感じさせながらも、アルの特殊な設定と持ち前の明るい性格から、やる事なす事笑いが絶えなくて面白さの虜になってしまいました。
片言の日本語や中途半端な知識・教養が笑いを誘いますし、微妙なセンスでもって選ばれたTシャツが、暴力的なアピールをしてくるのにも吹き出してしまいました。
そして蝙蝠のアルも人型のアルも本当に可愛くて、どちらにしても人間ではない(吸血鬼だから)のに人間味溢れる行動や言動に感動しました。何度も危ない目に遭って、惨たらしい姿になっても自分以外の誰かの為に頑張る姿には泣けてきました。
BL小説では、ずば抜けて切ない・苦しいストーリーに定評がある先生ですが、こんなに面白い方向へ振り切った作品もあるなんて、新しい発見ができて嬉しいです。