読後感が晴れやかな兄弟モノ

〈夜の街で各々男連れの状態で遭遇してしまった八杉兄弟。お互いの思わぬ性嗜好を知る事になり、動揺したもののこれまで通り振る舞おうとする兄・優介を弟・時生が避ける様になり…。〉俺様系生意気弟・時生（バイ）×男運の悪いブラコン兄・優介（ゲイ）。

攻めの弟が◎。いかにも遊び人っぽい時生が、これと決めたら一直線に兄に向かう潔さで、それが最後までブレる事なくカッコ良かった。更に、素っ気なさそうなのに兄を溺愛する姿にはギャップ萌え。
一方、前半でダメンズウォーカー（死語？）な優介はなんか価値が下がって見え残念。クズ彼氏が顔だけでも良かったらもうちょっと違って見えたかも…笑。普段世話焼きで優しい兄もしっかり漢で、やんちゃな部分があったのは◎。

兄弟それぞれの葛藤がきちんと描かれてあり、ありがち展開ながら自然に入ってくるストーリーで◎。2人ともしっかり漢で、兄弟モノなのにじっとりしていない所が良く、読み味スッキリ、希望が見える作品でした。

丸々表題作。描き下ろし11p、シーモア限定1p、総184p。修正は白抜き。