このレビューはネタバレを含みます▼
何事も嫌がらずに引き受ける真面目リーマン青屋太一は、コツコツ貯めた貯金で20代最後に郊外に家を買います。通勤時間は劇的に増えたけれども築48年の庭付きの平屋には縁側もあり、ほっとできるおうちとなります。そこで一緒に暮らすのは、花屋に勤めるモデルのように可愛い一葉想です。冒頭から3編は既に恋人として一緒に暮らす二人のラブラブな日々が描かれ、その後それぞれの人となりや背景、出逢ってから恋人となってゆく経緯となります。1巻ではまだ、アオが想に恋心を持ち始めたかな?ぐらいまでです。それは良いのですが、初っ端の表題作ではキャラも背景もわからないままにエロシーンが始まるので、置いてきぼり感が半端ないです。それ以降はキスシーンぐらいしかなく、お料理上手なアオの季節感あふれるお料理や庭の描写などの比重が大きいので読み進めるにつれて作品のイメージががらりと変わります。普通の時系列で構成しなかったのは意図的なものと思いますが、評価が難しいと思いました。