お求めいただいた暴君陛下の悪女です(コミック)
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お求めいただいた暴君陛下の悪女です(コミック)

天壱/SORAJIMA

容赦ないのがいい

ネタバレ
2025年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインラースの母親が、一時は叔父に当たる人と婚約していたこともあって家族の一員とは見なされず(何で弟から兄に乗り換えた母親はOKなのか謎)、家族にいいように利用された挙げ句、馬鹿な妹の為に起きた戦争では妹の身代わりの捕虜として拷問を受け尊厳も辱しめられ、自国に戻れば全ての元凶として処刑された、という一度目の人生を考えれば、ラースは全然歪んでないどころか、恩を忘れずにいる優しい人だと思います。

報復は苛烈かもしれないけど、それだって前回の恨みを晴らすべくというよりは、今回直接仕掛けてきた相手に同等レベルにやり返してるだけですからねぇ。

フィジカルもメンタルも徹底的に潰す復讐は、他の作品で結構見てきた(キツイものだと再読できない)ので、ラースの容赦無さは因果応報という感じで、私からしたら、滝壺のマイナスイオンくらい爽やかです。

その反面、恋愛面とか照れた顔とか妙に可愛いのも、ギャップ萌えかも。愛人はあくまでも利害関係の為に抱えてるゼフォンが、ラースに対しては自分でも説明つかないモヤモヤとか苛立ちとか感じてる恋愛初心者っぽいのもまた良し。2巻冒頭で、金髪を露にしたラースに見惚れてたっぽいのは、めっちゃ気になるところです。
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