【全1-6セット】「邪魔になった」と離縁された伯爵令嬢、次期皇帝(元夫)に再婚要求される【イラスト付】
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【全1-6セット】「邪魔になった」と離縁された伯爵令嬢、次期皇帝(元夫)に再婚要求される【イラスト付】

あさぎ千夜春/Ciel

稀に見る傲慢ヒーロー

ネタバレ
2025年5月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ なかなかここまで傲慢なヒーローキャラもいない。
自分の勝手でヒロインを娶り、さらには、ヒロインを守るつもりでいるが、自分の弱みになるから、邪魔になったと一方的に離縁して、十年。
ヒロインにとっては、辛酸をなめ尽くした十年で、ヒーローが一方的にまた復縁を迫っても全力で拒否してて。でも、結局、意識を失ったヒロインを勝手に連れ去り、自分のの国へ。そこで、側妃が三人もいると知らされて、全力で拒否するヒロインは窶れていく。それでも、ヒロインを手放すことが出来ないヒーロー。
ヒーローの昔の領地へ療養へと向かうヒロイン。
そこで心身ともに元気を取り戻し、ヒーローと共に生きていく決意をする。ヒーローに愛されて、妊娠したヒロイン。王都に戻ることに。しかし、第一側妃からの攻撃やドレスを盗まれたりと事件が次々と起こる。
ヒーロー父親に寄り添い、生きがいを与えるヒロインは気に入られて、ドレスを贈られるも、それを第一側妃が盗んでしまう。完全に病んでしまった可哀想女性である。ヒロインを愛していながら、皇帝として必要だからと側妃の存在を受け入れるように強要する傲慢ヒーロー。
そんなヒーローを愛してしまう可哀想なヒロイン。
少しずつ強くなり、残った二人の側妃達と交流しようと頑張る健気なヒロイン。
ヒーローの一方的で傲慢な愛し方は、読み手には、ヒロインが可哀想で仕方ない。
ある意味、人の心を持たないヒーローである。
唯一の安らぎであるヒロインの人生を弄んだと言っていい。残った二人の側妃達が辞退したり、他には適当な女性達がいなかったのもあったり、ヒロインが産んだのが皇子だったこと、さらには、前皇帝の後宮解体宣言もあり、ヒロイン一人だけになっただけで、そうでなければ、きっとヒーローはヒロインに辛く厳しい人生を強いたと思う。こんなに身勝手で傲慢なヒーローも珍しい。
とにかく人生のすべてをヒーローに翻弄されたヒロインが可哀想な物語である。結果的には、二人の子供に恵まれて、ラブラブの夫婦になれただけである。こんな傲慢ヒーローはお断り案件である。
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