ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~
」のレビュー

ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~

尾羊英/中村颯希/ゆき哉

待って、名作って知らなかったんですけど

2025年5月30日
これ、かなり昔に広告で見て無料分だけ読んで「気になるけどまぁ保留かなぁ」みたいな感じです一旦スルーしてたんですが、今日偶然また見かけて懐かしいなぁ、そういえば昔もちょっと気になってたな…と思って購入してみれば……

これってこんなに名作だったんですか!?!?!!!??!?!?!?早く教えて!?!?!!!???!?(?)

まず言葉選びが天才。小説からのコミカライズ版だからか本ッッッッ当に言葉選びが秀逸!!!!!以前はコミカライズ版ってあまり注目してなかったんですが、ここ最近小説からのコミカライズ版でかなり当たり引く事が多くて、やっぱり小説からだと言葉がすごく丁寧だから心に響くものが多いのかなと思いました。こんなん常人に思い付くんか!?というような繊細な言い回しが多くて感動します。
私頭悪いんですけど、それでもギリギリ理解できるレベルの絶妙な言い回しが多くて頭悪くてもめっちゃ感動できました。笑

ここ最近はもうときめきがなさすぎて安直にときめけるような令嬢系漫画ばっかり読んでて、これもそんな感じでサクッとときめける中華令嬢漫画かなと思って侮ってたんですが…めちゃくちゃ良い意味で期待を裏切られました。
もはや恋愛どうでもいい。うん。(笑)
今4巻まで読んだんですが、ドロドロ後宮争いと見せかけて実はめちゃくちゃ百合…とみせかけて百合という安直な言葉では言い表せない以上に尊い関係性で、恋愛なんて1ミリも噛んでない妃同士のやり取りに感動して涙まで普通に出ました。

しかも主人公がことごとく周りから寵愛されるのですが、その寵愛されるべく理由がもうここまでかって程丁寧に描いてくれるのでこちらも納得できます。
ここ重要ですよね…ここが雑だと「こんな奴なのになんでこんな全員から愛されてるんだ?都合良いなぁ」みたいなノイズが入るのですが、それが全然入らない。そらもう愛されるやろ!みたいな。なんなら読んでるこちらも好きだわ!みたいな。そらみんな好きになりますわ…って思わせてくれるのほんと助かります。
あとファンタジー要素もあるんですけど結構リアルに書かれてる部分もあって、より一層この世界観に引き込まれます。

いやもうほんと当たり……ほんと序盤だけ読んで悪女ギャフン系漫画かぁと思ってる人全員に勧めたい。違いますよ!!!!そんな安直スカッと漫画じゃないですこれ!!!!!!!
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