後宮の薬師
」のレビュー

後宮の薬師

小田菜摘

情緒のある美麗表紙に簡潔な題目

ネタバレ
2025年5月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ アオジマイコ先生のイラストで、和気樹雨(わけのきう)医官、安倍晴明(あべはるあきら)学生、丹波康頼医官などの容貌を知りたかったのですが、表紙絵も購入代金に含まれていないようです。
日頃、西洋の薬よりも漢方薬の方が身体に良いと考えて吞むことが多いのですが、使い方を間違えると漢方薬も危険だということが解ります。
主人公の安瑞蓮(あんすいれん)は、安倍晴明に治療する上での気付きを貰っています。それが気持の余裕を生み治療の功を奏しています。
また、丹波医官からも様々なことを学ぶ事ができているので、自分のできることで恩返しをしています。
そして、自分よりも四歳も若い医官の樹雨の人柄や志の高潔さに惹かれています。
後宮という特殊な閉鎖空間故に起こるできごとと病は一筋縄ではいかない難しさがあります。
後宮関連の一連の病の治療の区切りも付き、筑前に帰る伝手もできたので一先ずこの物語は終わるのでしょう。
引き続き、筑前の薬師という題目で活躍する瑞蓮を見たいものです。
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