さよならまたね、僕の王【タテヨミ】
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さよならまたね、僕の王【タテヨミ】

ウェン・ユアン

肉体美!絵が好みすぎる!メハミス堪らんッ

ネタバレ
2025年6月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵の美しさと話に惹き込まれ、最新の59話まで一気買い。◆とにかく絵が上手い!色が綺麗!人体が本当に上手い。ミケランジェロやベルニーニの彫刻のような肉体美、丁寧な衣装デザイン、配色や光や黄金の色使い、見応えある構図やアングル…本当に素晴らしい。各話、表紙並みのカットが散りばめられていて、イラスト集として楽しめるレベル。でも抜く所は抜いてるのでくどくない。タテヨミならではのレイアウトや見せ方も素晴らしく、タテヨミ苦手意識がふっ飛んだ。◆心の動きが丁寧に描かれている。露骨な描写も避けられてるので、エロ(ポルノや刺激)を求めてる人には向かない。BLの草分けJune時代の古き良き“お耽美”が好きな人にはオススメ。話はテンポ良く普通に面白い。社会や人間の本質の問題提起もあり考えさせられる。何度も読み返してると、伏線と回収に気付いて更に面白く楽しい反面、「そこ、そんな上手くいく!?」と都合良さ(表現や裏付けの甘さ)が見えてしまう所もある。てか、石像が壊れる直前(4話)、メハミス救出時のたぶん人工呼吸(29話)、星空の下(52話)、キスしたの!?してないの!?どっち!?!?◆攻めは、支配階級オレ様暴君。本質は優しくツンデレで可愛らしい。どちらの面も美味しい。安直に王という「社会的役割=キャラ」ではなく、「メハミスというひとりの人間がいて、立場上そう振る舞っている」というアプローチも人文学的で良い◎受けも、見た目に反して骨があり男前、頭も回り食えない奴で有能なのも良い。ただ、医学生という印象が弱くチートに見えるので、無意識に身に付いてる専門的なしぐさとかで、もう少し“ただ者ではない感”を醸し出してほしかったかな。二人とも根はまっすぐだけど馬鹿ではなく、強い面も弱い面も持ち、感情や信念もある“ひとりの人間”らしく、対等なのが良い。◆15話の「アリは僕の本名ですが」の台詞、レイと名乗る方が誠実で良かったのでは?9~15話でせっかく少し心が近づいたのになぜ嘘をつく必要が?と疑問。「そうか本名だったか」と微笑むメハミスを裏切ってるし、38話の本名を呼ぶ場面では「どこで知った??」になるし、43話の「二人だけの秘密にしたかったのに」という台詞とも辻褄が合わない。こんな文句が幾つか出る程にハマってる。◆今後の展開が楽しみすぎる。もしかしたら最後はメリバの可能性も…?
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