政略結婚の夫に「愛さなくて結構です」と宣言したら溺愛が始まりました
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政略結婚の夫に「愛さなくて結構です」と宣言したら溺愛が始まりました

湯瀬ライム/杓子ねこ/NiKrome

ほんの少しだけ違う薄幸令嬢もの

2025年6月17日
実家で使用人以下の扱いを受ける令嬢が王家の命令により政敵の家に嫁ぐのだが、その家の次期当主に愛されるようになる話。

……と書いてみると、よくある薄幸令嬢が幸せになる溺愛ものかと思うかもしれんが、ちょっと違う。
嫁いだ先でどんな嫌がらせをされても、どんなひどい扱いをされても、実家での暮らしよりは天国!と終始ニコニコ。その様が天然、能天気などに見えなくもないが、彼女は政敵の家との政略結婚による妻という立場をクールなまでに弁えていて、王家からの問いかけにもしっかりと応える芯の強さがある。
その揺らがない強さに次期当主は惹かれていくのだが、家庭崩壊した家で過ごしていた令嬢には次期当主の恋心にはまっっっったく気づかない。(2巻の段階では)
そのすれ違いがジレ甘で面白い。

個人的には弱さを見せず、不幸ヅラしない令嬢が好印象だし、自分の立場を理解して立ち回る姿が潔しと映った。
芯が強い女性は好きだ。
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