煙の向こうに声が聞こえる
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煙の向こうに声が聞こえる

岸本七子

ゆるやか

ネタバレ
2025年6月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ “タバコの煙を燻らせた対面先の本音が聞こえる” という不思議な力を持つ青年が、地元の田舎で何でも屋を営みつつ、色んな人と交流を重ねていく話。
相手の柔らかい心の機微が分かるので皆満足な仕事ぶりなんですけど、そこに踏み込みすぎずさりげない流れで、適度な距離感保ってるのが良い感じです。主人公の気怠げなキャラと相待ってゆるーい雰囲気作ってます。不思議と時間の流れまでゆるやかに感じられました。
そのくせ何やら訳ありなミステリアスさも出してきて、まだ1巻なのでチラ見せ程度ですが、今後は彼のバックグラウンドが見えてくるのでしょう。
田舎では異色な元モデルのヒロインが多少の華を添えてくれますが、自分には少々淡々とした印象が残りました。この緩さがお好きな方は癒しを感じるかもしれません。
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