このレビューはネタバレを含みます▼
表紙絵の可愛さと題名の「みいちゃんと山田さん」という言葉から「みいちゃん」と「山田さん」のほんわか日常系かな〜と思ったらもう180度、いや360度違いました…
ある日自身が働いているキャバクラにみいちゃんと名乗る女性が新人として入ってきた山田
そのみいちゃんが破天荒を通り越し、周りにも迷惑をかけるレベルだったのです
夜の町でのルールをまるっきし知らないのか源氏名は本名に直結、SNSに顔写真を載せたり、失敗も多かったりと周りのキャストからしたら目障りきまわりない存在
私自身最初自己中心的なみいちゃんに苦手意識があったのですが
まさかのどんでん返し
みいちゃんはこれから1年後●されます(●の部分は1話を読んだら分かることでしょう)
ほんわかした絵柄から、夜の町で失敗ばかりだったみいちゃんが山田さんと一緒に成長していく話だと思ってました
ですがまさか●されるとは…………
本書こそジャンル分け不可能の代名詞ではないでしょうか
またみいちゃんが他のキャストにいじめられるシーンがあるのですがそのシーンでのキャストの言葉がとても印象に残りました
「最初は早くやめてほしかったけど今はずっとず〜っと居てほしいな〜」
この言葉もちろん皮肉の中の皮肉です
自分より下のものがいることで心に余裕が出来る
自分もああいう最下層にならないよう頑張らないと
キャストのその言葉にひどく既視感を覚えました
今の世の中おおっぴらには言えないがそういう風潮が全くないといえば嘘になります
また自分は絶対にそんなこと思わない!!と断言など出来るでしょうか、
下を見て安心する
良いことでは決してありません
ですがそれを無くすことが出来ないのが現状です
とまあ長々と語らせて頂いたのですが、それぐらいこの作品は考えさせられることが多いです
ほんわかとした絵柄の中にあるシビアな世界
好き嫌い分かれそうな作品ですがほんとに読んで損なしです!!!