癒し手は断罪された悪役令嬢(合本版)
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癒し手は断罪された悪役令嬢(合本版)

デジタル職人/白浜あさ

癒し手はいずれ聖女へ

ネタバレ
2025年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 断罪された悪役令嬢は、一度死んで死に戻りするかな、と思いきや。処刑寸前に魔女に救出される。魔女は転生したこの世界=ゲームのシナリオ、のストーリーテラーだった!つまりセラフィーナは、前世の記憶云々からのリスタートでは無く、結構な汚名の噂の中で、その全てを引き受けて生きて行く。死に戻りの方が楽だよなぁ、と思わなくも無い。一度付いた汚名や悪い噂は付き纏う。そんな中で少しずつ本来の彼女の良さに気付き、味方が増えて行くのがとても良い。今3巻だけど、本来の事件の悪、聖女を騙った迷惑な転生者については、1巻中にスッキリ断罪されるのが良い。そのネタで引っ張るのでは無く、巻毎に新たなフェーズへと物語が展開して行く。そもそも、セラフィーナが婚約破棄断罪劇に陥れられたのは、持っている筈の魔力が無いという「出来損ない」の汚名を着せられたからだった。亡くなった彼女の聡明な母親は、セラフィーナの膨大な癒しの魔法を悪意に利用されない様にと封印していたのだ。魔女によって救出された彼女は自分の意思で自身を守れる様になる年頃になっていたのもあり、封印は解かれる。彼女自身も知らないままに、本物の聖女なんでは?!と、いうフラグが立ち始める。彼女の料理に込められている癒しの力や、ジルドの身体能力が上がっているのも多分そのせい。そして。彼女の周りに独裁国からのきな臭い攻撃が始まり、、、多分セラフィーナは自国を護る聖女として覚醒するんだろう。という予感。先はまぁ読めてはいるんだけど。セラフィーナが自分に向き合い、成長して行く過程が良い。彼女に寄り添い、後に恋仲になるジルドは1巻で既に国を救った英雄とまで謳われているので。救国の聖女と英雄というカップリングともなれば、最後は国を挙げてのお祭り結婚式となるのかな。
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