王子と狼殿下のフェアリーテイル
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王子と狼殿下のフェアリーテイル

小林典雅/小山田あみ

終始末っ子気質全開のフランが可愛いすぎる

ネタバレ
2025年7月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み始めてすぐ、自力で『王子ですが、お嫁にきました』とリンクしていると気付けた時は、誰にともなく鼻高々になってしまいました。そちらも面白いのでお勧めです。スピンオフの『恋する小リス、いりませんか?』もご一緒にいかがでしょう。

リンク先のシリーズとこちらは系統が似ていると思うので、どちらか好みであればどれも刺さると思います。私の好みにはビタッとハマり、終始ゆるゆるの締まりのない顔で読んでしまい、人前で読むには危険すぎる面白さでした。そんなコメディ風のノリと、小山田あみ先生の美麗すぎて写真のような、絵画のような素晴らしい絵とのギャップが、何ともシュールで御伽噺が異世界風に感じられて良かったです。

最初から最後まで笑いの波に乗って楽しく読みましたし、フランの終始一貫・筋金入りの末っ子気質が可愛くもあり可笑しくもあり…自分の息子だったらと思うと正直微妙だけど、見てる分には最高でした。高校生並みの頭脳でもって幼稚園児並みの要求を通そうと目論む姿に笑いっぱなしでした。あとがきで先生が、フランを「のび太くん受け」と言っていて、その言葉選びのセンスに衝撃を受けるレベルで納得してしまいました。

もふもふ要素や妖精・魔女・ドラゴンなど異世界要素がてんこ盛りでしたけど、渋滞することなく上手いこと良いとこ取りしていたように思います。
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