魔除けの聖女は無能で役立たずをやめることにしました(ノベル)
ゆうひかんな/春が野かおる
このレビューはネタバレを含みます▼
死霊化した竜が出てくるあたりなど、主人公の見せ場が鼻につく箇所がちょいちょいある。
(シーンの重要性ではなく描写の仕方の問題)
謁見室でのやり取りが長いうえ、勧善懲悪はわかるけどやりすぎ。
「ああ、そういう魂胆ですか!」という台詞のあたりではもう小賢しいだけ先行して共感しづらく読んでいられなかった。
主人公の「さて、~?」というセリフが鼻につく。特に肝要なシーンで多用されると、ふざけているように聞こえてその度に気が削がれる。
後出し設定もまあまあ有り。読めなくはないけど、なにそれ感は否めない。
読み流してしまったのかもしれないが、「この男はいつも余計なことばかりする」っていうほど日頃からセントレア王とフェレスって関係あったっけ…?盛大に気になった描写のひとつ。脳内保管できなくはないし伏せながら進めたいという意図なのだろうが、せめてもう一文添えたほうが親切だと思う。
基本ベースが「多勢で1人を不当に貶める」という、虐めのような構図なので面白い作品とは思えなかった。
キャラの性格や立ち回り、展開などで楽しめる序盤~中盤辺りまでは切り離してまあ楽しめるかも。
ついでに言うとコミカライズはクソ。
ネット広告で読んで興味を惹かれて続きを検索したら小説の方がヒットしたので、原作の方がよかろうとそちらを読んだが、小説の方を読んでみると、コミックの方では重要なことがバンバン削ぎ落されていて、そのくせそれっぽいシーンにだけは力が入っているものだから、意味不明だし、くだらない駄作のにおいがプンプンした。
漫画の方は小説読まないと補完できずに理解不能な部分が多いので個人的にはお勧めしない。読むなら小説一択。
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