悪癖 【電子限定特典付き】
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悪癖 【電子限定特典付き】

イイモ

すごくよかったです…

ネタバレ
2025年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ お恥ずかしながら完結後の現在読ませていただいたんですが、愛ってこういうことをいうんだろうな、というようなコメントをしていた方にとても共感しながら読み続けました。しかしながら、それだけの点に触れると美しい綺麗なものになりますが、この作品は人の動物としての根本にある本能に近いような押さえ込まれた何かを繊細に描いていて、それは人によっては汚く見えたり恐ろしかったりするよう部分だと思うのですが、改めてそれはマイナスなのではなく、それも含めて人間だよな、と。目に見えている部分というのはほんの一欠片でしかなく、どれだけそれをわかったように理解しようともがいても結局はいつのまにか自分の保身だったり、欲望だったりそういった部分に邪魔されてしまって。そういう人の不器用で愛らしい部分をとても丁寧に重ねて、4巻に辿りついた時に、あの過程があったからこそのこの深い愛というか、独占欲や指輪を渡す行為などというものが自分の人生をかけられるような愛から生まれるものというのが腑に落ちた(?)というか…。私はハッピーエンドが好きなので、結局はそういう終わりを求めてしまって烏滸がましいのですが、怒濤のハラハラを乗り越えて彼らが彼らの幸せを掴んだラストまで見終えた時にただただ胸を撫で下ろしてしまいました。よかった…見返してみるとまたすれ違いがお互いへの想いから生まれているもので切なくもなり、色々考えさせられます。感想が小島と大門の2人になりましたが、他のキャラにも同じことが言えます。なんか愛とか人間について考えちゃいました。素敵でした…5年間描き続けてくださって、このような作品を読ませてくださった作者様に感謝です。
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