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隙間

高妍

誰かの心に小さな灯をともす

ネタバレ
2025年7月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 台湾人の1人の少女の、生まれ育った台湾での生活と沖縄への1年間の留学、そしてその中における少女の葛藤や苦悩・喜びを、台湾や沖縄の歴史と絡めて描かれた作品。素晴らしい作品でした。
気持ちが溢れすぎて心のうちをこのレビューでは書き切れないので、シンプルに…。
心が突き動かされました。人によって作品中の響く場所は違うと思いますが、私はこの作品を通じて歴史や政治の重みを学びました。そして、他者を素直に尊敬し好きだと思う気持ちがあれば、意見は違っても相手を尊重し誰とでも分かち合えることはできる。1人ではないということを強く感じました。
民主主義の国家に運よく生まれた私たちは、自分たちも政治に参加し、より良くなるための行動が合法的にできる。選挙にいかなかったことや、政治や歴史のことに無知過ぎたことが恥ずかしくなりました。(作中のヤンヤンのように)
誰でもどんな意見があってもいいと思います。でも知らない・関心を持たないのは、生かされている上で違うなと感じました。
最終巻の〝過去が今の自分を作ってくれた〟というテーマに、とてもポジティブになれました。日本の歴史もそうだし、自分自信の過去にも当てはまります。ヤンヤンの学びは読み手の私たちに深く大切なことを教えてくれました。読もうか悩まれている方はぜひ読んでください!!
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