青のフラッグ
」のレビュー

青のフラッグ

KAITO

青春って苦しい

ネタバレ
2025年7月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家買いです!かなり前に読了しながらもなかなかレビューできなかった作品。
”バディストライク“”クロス・マネジ“は熱いスポーツもので好きですが、今作は痛々しいくらいに”ひとの気持ち“に焦点をあてた青春群像劇です。

思春期という多感な時期。
自分って一体何者なんだろう…本当の自分と他人のイメージとのギャップ、何者かでなければいけないんだろうか…”普通“って何だろう…
たくさんの悩みや葛藤、嫉妬や羨望、友情なのか、恋情なのか…
太一、二葉、桃真のそれぞれの想いが交錯する複雑な関係、二葉と真澄の友情と隠された想いとか、周りの友人たちの言葉や考え方の違い…
本当に高校生なのかっていうくらい、自分の意見や考えを持ち伝えるシーンは読んでいてとても苦しかったし、一緒に悩みました。

「お前が生きてて幸せでいてくれればそれでいい」「どんな道を選ぼうとな応援するさ お前の人生だ」「お前を否定はしないよ」と言った桃真のお兄さんの言葉に桃真自身も救われたんじゃないかと思います。真っ直ぐで深い愛情だな。
登場人物の苦しい気持ちや揺れ動く繊細な心情が台詞のないシーンでも見事に表現されていて作者さまの力量と熱い思いを感じました。
何度も読み返し何度も考えましたが、彼らの人生に正解も不正解もないですよね。
彼らの選んだ道の先に喜びや幸せがあったらいいなと感じました!
KAITOさんの新しい作品を楽しみにしています!
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