鬼は今日も雨を待つ
」のレビュー

鬼は今日も雨を待つ

古澤エノ

名前に込められた想いに

ネタバレ
2025年7月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 鬼が四季を司る世界のお話です。夏を司る鬼の立夏は、過去に邪気を使い果たしてしまい、今は少しづつ回復させている途中。なので梅雨を司る鬼の涙が夏を補佐するために、梅雨を司る第5の鬼となり、梅雨が過ぎても夏の間は立夏の側に留まり、立夏の身の回りの世話をして過ごしています。ある時涙は胸がざわつく夢を見て、立夏にそのことを聞きますが、立夏は妙に歯切れが悪くて……。立夏はなぜ邪気を使い果たしたのか、夢の中で立夏と仲睦まじくしていた人間の男の子は誰なのか、なぜ涙は立夏と共に過ごすようになったのか……様々な謎と立夏の涙への深い愛情が明かされる後半部分を読むと、自然と涙が出ていました。
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