悪役令嬢たちは揺るがない
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悪役令嬢たちは揺るがない

赤羽にな/八月八/春野薫久

2巻まで。貴族とはこう在るもの!

ネタバレ
2025年8月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ これまで読んだ天然風聖女ハーレム状態パターンの話では、何で正統派貴族がこんな失礼なヤツに我慢したり忖度せにゃあかんねん!と憤りを感じておりましたが、今回は、その聖女をキレイサッパリ、スッキリバッサリ切って悪役令嬢と言われる皆が幸せになる物語です!
1話目は、王子エーリクの婚約者侯爵令嬢セラフィーナ編。
聖女に対して、貴方が同じ土俵に立てていると思って?と言う完全論破。聖女はエーリクに縋るも、手を振り払い微塵もそんな気が無かった事を表して、2人で国を守って行く決意が素晴らしい!
2話目は、セラフィーナ取り巻きの子爵令嬢サンドラ編。
婚約者のオルヴァが聖女の取り巻きとなり、サンドラを貶める様な言動を繰り返す。聖女の恥知らずな言動にもモヤモヤを抱えていたけど、セラフィーナの貴族の立場を解く台詞に覚醒。サッパリと婚約解消へ。焦るオルヴァは続く3話目にザマァです。
3話目は、オルヴァの弟ジェラルド編。
幼い頃から兄オルヴァと比べられて来たけど、サンドラの、自分の長所で役に立つのが素晴らしいことという台詞で奮起。気持ちを抑える事を止めサンドラへプロポーズ!サンドラは頭も切れるジェラルドのプロポーズを受け、ひとまずハッピーエンド。この先は、この家の後継者がオルヴァかジェラルドかどちらになるか見物です。
4話目は、セラフィーナのもう一人の取り巻き、聖女の後見家の令嬢ベルナルデッタ編。
頭も良く真面目なベルナルデッタが聖女を教育するも、聖女は真面目に教育を受けない。その上、ベルナルデッタの弟サウリが聖女の取り巻きになり、一緒になってベルナルデッタを責める始末。私は何も出来ないと俯く彼女を、セラフィーナと留学生のリュシアンが真の価値を説き、ベルナルデッタを目覚めさせます。ここも後継者がサウリかベルナルデッタどちらになるかが気になるのと、リュシアンのプロポーズは一旦無くなったみたいだけど、最後のシーンが意味有りげで楽しみです。
この話の全てに、聖女が空気を読まずイラッとポイント全開で絡んで来るのですが、スカッと切ってくれるので非常に面白いです!是非ご一読を!早く次が出ないかな。
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