転生した社畜ですが見た目は極上なエルフです
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転生した社畜ですが見た目は極上なエルフです

櫛野ゆい/笠井あゆみ

好きな人は好きな人作品だと思う

ネタバレ
2025年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ エルフの王×ゲームの世界に転生した社畜、の異世界転生ものです。

多分作品としては好き嫌いが別れそうでした。
物語は突然転生した元社畜がゲームの強制力を解くために奔走し、その実直さに攻めが惹かれていくという話かと思います。
自分が好みではなかったのは、エルフや勇者が出てくるようなファンタジー作品でありながら、終始ゲームの世界という前提で話が進むことです。ゲームのルート取りの話、設定の話、バグ、強制力を断ち切るための方法がPCとプログラミング……。
それが面白い!て方が居そうな反面、自分はファンタジーや異世界転生に求めるロマンスみたいなものが感じられず、終始現実を感じてしまってのめり込めませんでした。

また終始結構なご都合主義で、受けが攻めに忌憚なく発言する事でやたら攻めに気に入られてタメ口でいい、と直ぐになってしまうことや、受けの取り入れるシフト制の話が成功したり、受けの正体を直ぐに攻めが受け入れたり、攻めがいきなり受けに告白して受けもゲイでもないのに受け入れたり、そして極めつけはプログラミングで新しい武器を作っちゃおう!いろんな弊害も全部どうにか解決でめでたし!ていうのが……うーん。ご都合主義てんこ盛りという印象でした。主人公勇者の存在も謎だし都合のいいガイド役でしかなく、最後受けの見た目が現実世界のものになってもみんなOKという謎補正…。

その上最後魔王軍に立ち向かう!俺たちの明日はこれからだ、でエンドというのが中途半端に思えて。魔王も倒したって言う後日談とかの方が、もうご都合主義を詰め込んでいるのだからスッキリしていいのでは。

作者さんの頭の中でゲームの展開がきちんと描かれているのでしょうが、終始読者としてはその辻褄合わせのためにご都合主義が展開され、さらに突然くっついた受けと攻めのBL展開という風にしか思えず、ファンタジー作品の良さみたいなロマンスも感じず、好きな作品ではありませんでした。

ただ、多分こう言う話が好きな方もいると思います。プログラミングで解決するなんて面白い!とか、ずっとゲームのルートに関する話の方が楽しいとか、BLも王道でいいとか、そういう風に楽しめる方もいると思いますので、全ての人に合わない作品とかではないと思います。
自分には合わなかったので、申し訳ありませんが途中からほぼ飛ばして読み流しました。
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