INTO THE ROSE GARDEN ‐運命に選ばれなくても‐【タテヨミ】
GAZEL/Winterbaum/MEG
このレビューはネタバレを含みます▼
あまりにも衝撃的なお話で、沼に落ちました。こちらはフルカラー版では端折られているシーンも描かれていて腑に落ちなかった点もそうかと腹に収まりました。クロップは憎悪や支配欲でエイロックに激しい暴力を振るいます。子供を産ませても腕にも抱かせず取り上げてしまう鬼ちくです。子供を産んだエイロックを酷い場末に捨てさり2年もの間放置しました。エイロックはそんな扱いをされてもクロップを追い求めるのです。エイロックの取り返しのつかない大罪が前提にあります。2人の執着は本人達だけでなく、子供達をも不幸にします。この凄惨な愛憎劇は息をつく間も無く最高潮に達し、エイロックは亡くなり、クロップは生き地獄に身を置くことになります。
この後の展開は、再生の物語と言っていいのでしょうか。息もできない深い沼から掬い上げられたような気持ちで心楽しく読んでいます。ここからまた、沼に落ちるようなお話は止めてほしいところです。
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