アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたい
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アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたい

真宮藍璃/兼守美行

設定過多で薄味気味かも

ネタバレ
2025年8月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 転生にオメガバースに運命律に子育てに情勢不安にと要素がかなりあり、うまいことまとまってはいるのですが結果的にどれもが薄味になり説得力も説明も足りないかな〜…と感じました。気にならない人は全然流せる範囲かもなぁとも思うのですが…
ほのぼの子育てBLかと思ったら双子との触れ合い描写は序盤のみの最低限のため、後々の展開のための舞台装置感がすごい。まあ全員お話を進めるための駒ではあるのですが、削ぎ落とし過ぎてそれ以外の出番がなくて、出てくるキャラに深みがなくなってしまった感。せめて攻めと受けの触れ合い描写はもっとあった方が惹かれるのに納得できたかなぁ。
受けがβからΩへ急に変わったのも、身代わり転生が関係してるのかなとは思うけど特に説明なしなのも気になる。
あと、話を進めるために受けが愚か行動をします!(話を進めるためにしちゃいけないって言われたことを無理矢理キャラにさせてしまう展開ってなにか現象名ありますか?)

以下、終盤の詳細なネタバレ。
攻めと攻めの亡くなった元妻が偽装結婚だったことや双子が攻めの実子じゃないってラスト1割切ってるとこでやっと明かされるの、遅過ぎかも!?そもそもここまで引っ張る意味がないというか…そこまでに攻めから受けへの恋慕が感じられる描写が一つでもあればまだ良かったけど全くないから、受けも読者も元妻のことでず〜っとキュンなし・もやもや100なわけですよ。攻めの屋敷での生活でも元妻の存在感ありあり描写だし。受けのヒートを治める手伝いをしたときでさえ攻めは受けにそういう感情がある描写が0だったんですよ。本当は我慢してたらしいけど、三人称文体なんだし一瞬でも攻め視点があったらな。こっちはラスト1割切るまで攻めから受けへの恋慕0だと思ってたのにネタばらしから急に100になるので、心が追いつかなかったです。でも二人が初めてするときの描写が丁寧なのは良かった!
多分この世界って説明的にも“発情期に噛むだけ”で番になるんですよね?発情期の性…中にとかその射…のタイミングでとかの設定の作品とごっちゃになっちゃうけど(笑)、元妻にも元の世界に愛する本当の夫がいてとかお互い愛のない結婚ができるほど器用ではないって言ってるからそういう行為はなかったと考えて良いのかな?かといってじゃあ番成立後元妻の発情期中はどうしてんだろうとも思うので、ちょっとスッキリしないかも。
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