このレビューはネタバレを含みます▼
大昔のあの時代に、人対アンドロイドという設定が新鮮でした。さらに、初代CDにはピチピチセクシーボイスのリキ役の関俊彦さんが、今や鬼滅の刃の鬼の始祖役で渋みを増していたのも、時の流れを感じました。それ以上に、イアソン役は鼓膜を溶かすベルベットボイスでありながら、しんちゃんのぶりぶりざえもんまで演じてしまう、故塩沢兼人様。
イアソンはアンドロイドの最高エリート。方やスラム育ちながらも、仲間内ではカリスマ的なリキ。イアソンはリキをペットとして調教しますが、別の意味で気位の高いリキは常に反発し続けます。そこで、ペットリングなる物の登場。現在ではオイタした時に使用される程度ですが、此はハード。リキに装着したイアソンの歪んだ執着心、強い独占欲を見せつけられます。リキが女の子と交わったと知るや、冷静沈着なイアソンがそれはそれは激しい嫉妬を見せます。CDではお二人の、このシーンの演技に脳ミソが溶けました!下層階のリキを本気で愛してしまった心情と、エリートアンドロイドの天まで突き抜けるプライドを保とうとする葛藤に苦しむ姿。愛って、凄まじいと初めて感じたBL小説でした。
さて、二人の結末は?ガッツリと楔を打ち込んだのは?絶望下にいたイアソンが最後に眼にしたのは?どうぞ、皆様、確かめて下さいませ。