運命すらも呼吸をとめて
」のレビュー

運命すらも呼吸をとめて

滝端

オトナオメガバース

ネタバレ
2025年8月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 社会的強者のαが弱者のΩに変異してしまって、と恋愛脳とは程遠いところからのスタートですが、男前リーマンで強い受、受と同じくらい複雑で人付き合いを絶ってる攻、社会の偏見、レッテル、差別と思いテーマが盛りだくさん。
差別する側だった、切り捨てる側だった受が、その立場になって初めて気付く建て前社会の歪みを判りやすく描いてくれていて、Ωは産む性別と言う当たり前?の常識さえ変異体の受は生殖器が未発達で子供が出来ないとかΩとしても中途半端な立ち位置を元同僚達に悪気なく話され挙句悪意のもとに暴力を振るわれ、けれどその会社に残ると言う選択は本当に今までのオメガバースではありえなかった斬新さで、成程賞を貰うお話だなと思いました。
お約束は多々あるけれど概ね満足してます。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!