汚名を着せられ婚約破棄された伯爵令嬢は、結婚に理想は抱かない コミック版(分冊版)
黒色豆腐/花宵/酒井だんごむし
このレビューはネタバレを含みます▼
無料読みになっていた分を読みました。
珍しく、婚約破棄した側に同情しちゃった……。
婚約破棄された主人公、婚約者のことをけっこう蔑ろにしてませんか。婚約者に傲慢だったりする悪い部分があるのも確かですが、主人公が婚約者のことを政略結婚の「自分の家に利のある相手」と「しか」見ていない感じが……合わせておけばいいやっていう感じがちょっとこう……。ダンスが苦手とわかっているのなら、婚約者とのダンスの前に死ぬ気で練習しなよ……婚約破棄後も2年も練習せずに、「新しい出会い」のためにやっとたった数日メイドと特訓するだけなんて……。汚名は着せられるべくして着せられただけだし、返上の努力もしなかったよね。泣かれても白けてしまった。そりゃ誘われるわけないわ。「女は忍耐」とかそーゆー問題じゃねぇわ。
努力も芯も足りない感じの令嬢で、悪役令嬢もののあの努力と根性が好きな私には、応援できそうもないので脱落です。
婚約者が婚約破棄の件を直接話しに来た時、婚約者のためを思って身を引くみたいなスタイルを取ってはいましたが、あれはほんとに婚約者がかわいそうだった。主人公は、婚約者のために「ダンスを練習する」というただそれだけのことを、婚約者のために労力を割くという努力を見せてもくれないってことですよね。毒親に対して一緒に立ち向かってくれる情も持ち合わせていないということですよね。この後、主人公への当たりが強くなるのもある程度は仕方がないよな……って思ってしまうほど、あの時の婚約者の絶望はすごかったんじゃないかと想像して同情しました。
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