未亡人アンネの閨の手ほどき
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未亡人アンネの閨の手ほどき

秋芳あめり/和泉和歌/天路ゆうつづ

無双すぎるだろ、アンネさん

ネタバレ
2025年8月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 破壊力バツグン!
笑った!鼻を鳴らすほどに笑って読んだ。
前世現代日本の性の知識をフル動員した座学の閨教育。
教育係は諸事情から未だ処女のまま未亡人になった元侯爵夫人アンネ。
彼女は転生者で前世のヤバい宗教の洗脳イメージによる抵抗感でこの世界の宗教教育を受け入れられず、成育過程で貴族の常識が身につけられなかった過去があり、貴族としては会話が事故るポンコツだけど、前世の豊富な人生経験と高い教養、天然っぷりと剛胆で優しくお人好しな性格から、思いもよらない解決方法で難題を面白おかしくクリアしていく様が痛快。
生意気な貴族令息に張型見せつけ、後ろの穴の危機感煽って黙らせ、官能小説顔負けの直接的表現の自作テキストを音読し、果ては行為姿勢の再現までやらかす振る舞いはまさに無双!!
亡夫フリードの嫡男である拗らせ童貞エリオットと痛い初体験持ちのオリバーの兄弟もアンネに振り回され、社交界からあらぬ誤解を受けたりするなか、戸惑い、怒りながらも彼女をフォローし、惹かれていく過程も恋愛要素として楽しめる展開。
そんなアンネを面白がって愛娼にしたがる第一王子と手を焼きながらも彼女の知識に興味深々でうまく活用してやろうと企てる宰相、訳ありで閨指南役を降ろされアンネを逆恨みしてなにかと絡んでくる侯爵夫人などクセのある脇役たちもいい仕事をしてくれてます。
これはTLマンガの枠を超えた真面目な性教育の傑作です。
ちなみにワタクシ宰相のウィル様推しです。
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