出来損ない令嬢に転生したギャルが見返すために努力した結果、溺愛されてますけど何か文句ある?(分冊版)
ユーキ棗/やきいもほくほく
このレビューはネタバレを含みます▼
よくある虐げられた令嬢に憑依?転生?したギャル系主人公の逆転劇なんですが、この話に出てくる誰が一番ヤバいかって聞かれたら、私は「末妹フルベット兄貴」を1番ヤベェ奴に認定したい。
主人公が憑依した令嬢の家族、主に妹を中心に親と兄、侍女らが姉(主人公)を虐げているのですが、マジで虐める側の思考回路が全員幼稚。姉の自信が無いところ?が鼻につくらしいですが、今のところは本当にそれだけの理由で当たり散らしてるっぽくて、これで侯爵家かと…色んな意味でビビる。
じゃあ比較対象である妹の方が特段可愛いのかと言われたら全然そんなことないみたいで、普通に他所の上流階級からは話題性が見られないなら無視される程度の器量。
まぁ、ここまではよくあるあるで納得出来るけど、一際目立って気持ち悪いのが兄。とにかく推し(末妹)が目立たないと気が済まない、出番を潰した長妹を怒鳴り散らす面倒くさい系オタク()に成り果てた兄貴であります。そのヒステリック振りは留まることを知らず、王家主催のお茶会だろうが関係なし。公衆の面前で長妹を貶め、あまつさえ暴力(!)←これが本当に駄目。ヤバい。長妹のドレスを破り「出来損ないはまともなドレスも用意出来ないのか!」って言い放つんですが、それブーメランじゃね?「自分の家には娘にまともなドレスを買い与える財力はない」って暗に言ってるも同然なんだが?ちなみにこの兄、主人公に暴力振るうのはこのお茶会で2度目です。気に入らなければすぐに手が出る。ギャルが憑依した主人公にやり返されたら「ふえーん!僕ちゃん、こんな暴力振るわれたよ〜ママーん(泣)」で、末妹と一緒になって両親に告げ口(笑)だっさ(笑)
…とまぁ、こんな侯爵家にあるまじき愚行を繰り広げる親兄妹に対して、ギャル憑依主人公の行動の数々が好感持てる。だっさ!ってちゃんと兄に言い放ってくれたの最高だわ(笑)暴力に訴える奴マジダサい。ギャルなりに社交頑張って、ギャル魂でしっかり言いたいこと言ってくれるのはスカッと爽快で楽しく読んでます。
一言、読者として言えることは、「こんな侯爵家早く潰れてしまえ」です(笑)勿論、主人公は早々に別の家に嫁ぐか独立した後で。侯爵家という上から数えたほうが早い爵位に有りながら無能過ぎる家族と早く縁切りできたらいいね。
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