このレビューはネタバレを含みます▼
年下刑事×好きな人を亡くした僧侶のカップリングです。
めちゃくちゃ良かった。作者さんの作品はほぼ買ってますが、新作になればなるほど肉体美とエロさが増していく。
殉職した幼なじみを想って涙すら出ない受けが、攻めのひたむきな明るさや愛を受けて心を開くお話でした。レビュータイトルにも書きましたが、この受けがめちゃくちゃ人妻のような雰囲気で笑 いや、割と体はがっしりしているし、女性といたそうとするシーンもあるので別に普通の綺麗なイケメン男性なのですが、とにかく言葉遣いとか雰囲気が哀愁漂う色気、人妻NTRもののような雰囲気すぎる笑
こんな風に言われたり迫られたり、挙句には頑なだった殻が剥けて弱みを見せられたら、そりゃあ攻めもばっちり惚れるだろ、という感じでした。
泣けなかった気持ちが緩んで泣いてしまった時、二人がめちゃくちゃ盛り上がってたのですが、ここしばらく色んな作品を読んできた中でもトップクラスにエロさを感じました。構図とか汁気?が美しくも躍動感あって良かった。
内面的な部分でも光×陰のような感じでお似合いの2人でした。話としては割と想像通りだけど、それでも作者さんのコマ割りの丁寧さや場面転換が急でもドラマティックに描ける力量で、最後の描き下ろしエロまで目の保養の1冊です。
一点だけ気になったのは、受けの言葉遣いです。後半にかけてより神職者?のような命令文の話し方が多くなってくるので、それが多少違和感を感じました。作品の彩りだとは思うし合っているとは感じますが、自分はそんなに複数回その口調は要らなかったので気になりました。
ただ本当に素晴らしい画力と構成の1冊でしたので、買って損は無かったです。また作者さんの新作やなにかの続編があれば必ず買います。
最後ちょっとだけ注意。
・受けが女の方とそういうことをしようとするシーン、女性も丁寧な美しい描写がされているので(ページ数は少ないが)BLに女の裸が出てくることが苦手な人は嫌かも。
・刑事の仕事や殉職、怪我についての描写があるので、血が派手に滴ったりナイフが出てくるのが嫌な人も注意