今夜だけ、瞳を閉じて
」のレビュー

今夜だけ、瞳を閉じて

白石さよ/篁ふみ

口にできないお互いの想いに胸が痛む

ネタバレ
2025年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 【ネタバレごめんなさい】
現代版ロミジュリのような立場の2人。幼い頃からの付き合いもあり、思春期の頃にお互いを意識し初恋を知る。そんな2人を親の都合で横槍が入り十数年も親交がなくなり、互いに家業を継ぐ身分のため成長してからは社交でしか会わなくなる。それでも、2人とも初恋を忘れることができず、相手が伴侶を得たらどんな気持ちに陥るだろうかと不安を抱えるだけで何もできずにいる。家業でのライバルでもあるヒーロー会社を追い越すためと、経営危機を理由に企業合併を目論むヒロイン父に政略結婚を宣言されるヒロイン。抗いつつも受け入れざるを得なくなり追い詰められていくヒロイン。唯一の救いは出張先のベネチアで2人が口にはしないがお互いの思いを通じることができた奇跡のような切なくも愛しい一夜。それを心に政略結婚を受け入れる覚悟を決めたヒロイン。ヒーローは企業合併に裏切り、衝撃、切なさを抱え葛藤しつつもヒロインを救おうと画策する。

どうにか間に合って!どうかどうか!
と祈りながら読み、2人の胸中を思い何度も胸が震えた。

表紙とイラストとタイトルに惹かれて手にし、開いてみたら
著作さよ先生!イラスト篁先生!
素晴らしいです!間違い無いです!
さよ先生、TLラノベの域を超えていると思いました。このお値段でこの中身。
一度読み終えて反芻しながら再読破。心に残りました。
篁先生の動きのあるイラスト。ポーカーフェイスを崩さなそうなヒーローを捉えていて、またすぐに赤くなるウブなヒロインが身近にみられて満足でした♡
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