妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~
」のレビュー

妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~

橘ちなつ

少しでも理解が広まりますように

ネタバレ
2025年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分は妊娠出産していませんが、以前軽い躁鬱のような症状が出たことがあり特に生理前に悪化した経験があります。
精神科にかかったけど薬が合わず錯乱したり逆にぼうっとしたり、廃人同然の散々な日々でした。
薬の変更や認知行動療法を試したり仕事のストレスを減らすことで一応は落ち着いてここ数年は薬も病院もなしで生活していますが、今も生理前は毎月ランダムで身体症状(過食・過眠・便秘・関節痛・脚のソワソワ感等)、精神症状(イライラ、鬱っぽい、悲しみ、焦燥感)が起きます。
この作者さんの「自分が自分じゃない感覚」とか「こんな風になるもの?」という感覚が本当に同じで、それを漫画に描いてくれたことにより自分を見ているようでした。
ネットやSNSが普及したことや医学の進歩したことで少しずつ女性ならではのトラブルが知られるようになってきましたが、ホルモンに限らず精神的なものは完璧な解決法がある訳でなく医師でも判別しにくいことがある…最後の「女性は大変、ですまされない」という言葉に救われるような、でも女性でもそうならない人も沢山いるのになんてハズレくじを引いてしまったんだろうという複雑な気持ちになりました。
それだけリアルが描かれていました。
このマンガの読者の方々、特に男性や特にホルモンに関係する精神不調の経験がない方は、どうかフィクションや誇張だと思わずに1つ家庭のリアルとして心に留めていて欲しいです。
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