憂鬱な朝
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憂鬱な朝

日高ショーコ

出会えてよかった!

ネタバレ
2025年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ BLを読むようになって3年目。名作であるという噂を聞き、ずっとお気に入りに入れてはいたものの、、。タイトルから悲恋、もしくはシリアスなお話なのかと勝手に勘ぐってなかなか勇気が出ず、今頃やっと読みました。結果、これを読まないで人生を終えたら後悔したなと思うほど、本当にジャンルを超えた名作でした。大河ドラマさながらの重厚感、読み応えのある作品で本当にずっと面白くて、素晴らしかった。読む手が止まらずあっという間に読み終えました。最初なかなか桂木智之という人物の感情を読み取るのが難しくて、どこから暁人様へ恋や情を抱くようになったのかなと思ったりしたのですが、2周目3周目と何度も読み返していく中で、だんだんと彼の解像度が上がっていく気がして、より面白く読めるようになりました。まさにスルメ漫画です。恋愛模様だけじゃなく、家督をかけた攻防戦、華族令における家格にまつわる複雑な人間ドラマもおもしろく、出てくるキャラクター一人一人が本当に現実に生きているかのように生き生きとしていて、何度読んでも楽しめます。また受けの桂木の変化はもちろんのこと、攻めの暁人の変化もまた違った良さがあってすごくかっこいい。二人とも本当に魅力的で心奪われました!ラストの結末、またタイトル回収まですごく美しくまとまっていて、長い作品なのにずっと面白かったです。欲を言えば、お互い並んで歩けるようになった2人がこれから直矢様とどのように向き合っていくのか、これからの2人が見たい気持ちもあります。しばらくはコレクトブックも眺めながら憂鬱な朝の世界観に浸りたいと思っています。日高ショーコ先生、素晴らしい作品をありがとうございました!
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