旅の道づれは名もなき竜
」のレビュー

旅の道づれは名もなき竜

月東湊/テクノサマタ

続編欲しい!孤独な2人、ファンタジーBL

2025年9月23日
小説、読み切り、別売りで後日談番外編集も有り。
かつて勇者によって串刺しにされた竜、その伝説の剣を抜く主人公。。
はじまりは最近多い異世界転生もののような世界感ですが、ゲーム世界のような展開はなく、主人公の滅んだ故国へ旅するお話でした。

全て勇者に滅ぼされ最後になった竜と、故国を滅ぼされ、1人生き延びた主人公。
それぞれに抱える孤独と、希望のない未来が寂しい。。

孤独なはずの竜が、おおらかで優しくて頼もしくて、めちゃくちゃ素敵です。
一方で、好物を前に無邪気に嬉しそうに食べてる姿が超可愛くて愛らしい〜。。
頑なだった主人公の変化もわかります(笑)。

重くて暗い背景のはずなのに、ほっこり微笑ましいところが沢山あって、読み心地が良いです。
後半のエピソードも、読み手も嬉しくなる周囲のお話。。
読後感も良くハピエンが好きな方には、ぜひオススメ。

ラスト収録の描き下ろしショート:彼の腕の中で見る夢、は嬉しい後日談。
こちらは電子限定ですが、後から発刊された別売り番外編集にも収録されています。
紙で読んだ方も安心、番外編集で電子限定も漏れ無く読めます。

番外編はもちろん嬉しいのですが、もうちょっと足りない!
できれば1冊、続編書いて欲しい〜。。
その後の2人はもちろん、エルの国、竜の故郷や爺さん達も気になります。
いつかで良いから、、作者さん、担当者さん、お願いします。。
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