ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~
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ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~

尾羊英/中村颯希/ゆき哉

女版 病弱溺愛スパダリ爆誕

ネタバレ
2025年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 数奇な巡り合わせで心を通わせる、珍しい女性の友情物語。
もちろん舞台背景的に政治的な陰謀や策略があってミステリーっぽいところもあるけど、基本素直になれない自己肯定感激低のツンデレ女子が女版病弱スパダリに山より高く海より深くなんだったら闇堕ちする勢いで守り愛されちゃう。

この女版スパダリ(玲琳)、器用に見えて意外と不器用。器用すぎるがゆえの不器用。慧月とすれ違うのは慧月が素直じゃないからだけじゃなく、肝心なときに肝心な包容力が発揮できない玲琳にも原因あり。普段はあんなに寛容なのに。
「存分に甘えて欲しい!でもたまには助けてほしい!」って、一言いえば、基本甘えたな慧月なんてコロッと陥落しそうなのになぁ。

慧月も複雑で、好きゆえに出来ない自分にも何か役に立てることって考えちゃうし、言えない特技があるから尚更変にがんばりたくなっちゃうっていう…(可愛い)。

殿下は玲琳しか愛せないんだろうけど、世継ぎを産むのは難しそうだし、慧月が代わりに産んで玲琳が育てるのがすごく理想に見えるけどなぁ。
清佳も歌吹もいい人そうだけど、ちょっと思惑が残っちゃって純粋な友情は成り立たなさそうだし…。

それか慧月は雛女なんて辞めて小兄様と結婚して玲琳の義姉になりゃいいのよ。

この一見デコボコな2人の友情を老後まで読んでみたくなります。
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