蜘蛛の男【単行本版】
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蜘蛛の男【単行本版】

あるくジョー

私的2025下半期ランカー!

ネタバレ
2025年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 単話でずっとフォローしていて、コミックスになるのを待っていました。
マフィア×サスペンス×執着溺愛BL、、、最高です!
全ての要素が元々好きなのでドンピシャでした。
前半は謎が多いのですが、少しずつ解き明かされていく様がお見事です。
回想や夢を挟むシーンが多用され、それも自然で流れを止めず、まるで古い単館映画を見ているかのようでした。
攻めのナインの凶暴なのにたった一人の主人にはお腹を見せちゃう大型黒色犬ぽいとこがはちゃめちゃ可愛いし、受けのウィルの流されやすいのに面倒見のいいところも色っぽいし実際に存在しそうな人物です。
ナインとウィルのバックボーンに共通するものも多く、ナインがウィルに一目で惹かれたのは、外見だけではなく、醸し出す何かを一瞬で感じ取ったのかもしれません。
そして、ボスのエリックのことが私は気になって気になって、、。
謎の男でしたけど、多面性のある魅力的な人物でした。
最後のおまけページで、エリックのある一面を垣間見ることができたのも良かったです。
また、タイトルの蜘蛛の男とは、、?を考えるのも楽しかったです。
私的には3人とも当て嵌まるんですよね〜。
ここは読者それぞれで異なりそうで、その解釈を読者を信じて任せている作者様の力量も素晴らしいです。
作画も終始ブレが無く、美しく、たくましく、不穏で、裏社会の雰囲気に合っています。
カメラワークといいますか、視線誘導のカットが渋くて、暗闇の使い方も効果的に感じました。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
作者様の次の作品もすこくすごく楽しみにしています!
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