躾けてとかして暴いて愛でて【単行本版】【特典付き】
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躾けてとかして暴いて愛でて【単行本版】【特典付き】

桐式トキコ

タイトルに偽りなし

ネタバレ
2025年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作品全体を通して完成度が高くてびっくりしました。愛と切なさとエロが所狭しと詰め込まれている!第一巻だけで百点で、これ二巻でやることあんの!?と思いながら二巻を読み始めたんですが、二巻までやってくれてありがとうございます、ほんまに。全部合わせて5000兆点くらいでした。これを商業BL漫画初心者の時に読んだら、満足度高すぎて他では中々満たされなくなってしまうだろうな、と思いました。
主語がデカくて申し訳ないんですが、受けにだけ甘優しいわんこ攻めって、全人類好きじゃないですか。和仁塚さんのことなんですけど。橘花さん以外には塩対応気味で、風貌は厳ついのに甘めのマスク面で、とにかく一途で尽くしたがり。詰め込まれてます。橘花さんも、性格はしっかりしていて男前、体格も小さいわけでなくしなやかな男性体、されるばかりでなく自分も相手のために何かしたいとか考える実直さ。全人類好きじゃないですか!?リアコじゃん。
二人の関係が進むごとに、二人の思いが明かされて、お互いにしか見せない面がどんどん暴かれていくところが、読んでいてすごくときめきました。和仁塚さんは最初からわりと橘花さんにオープンで、健気に懐いているのが見て分かるのですが、橘花さんは自分で自分のことを把握しきれていない部分があり、そこが詳らかになっていき、そして二人がお互いに必要な存在となっていくのが一巻。二巻は、相手のことばかり考えてしまう和仁塚さんのことを考えようの巻でした。どんどん溶かされていき和仁塚さんに素直になっていく橘花さんがベリーキュートでした。可愛い受けって可愛い、原点回帰。橘花さん、結構難しい自意識を拗らせているのに、あまり擦れた様子がないのもメロ。そして、そんな橘花さんに煽られて、どんどん自分の欲もさらけ出すようになっていく和仁塚さんの圧倒的な攻めみ。橘花さんへの和仁塚さんの彼氏面、Dom面?が作中何度も描かれるのですが、その度にえっこれ見ていいやつ?と謎の恥じらいを覚えてしまい、顔を覆い指の隙間から漫画を読む謎行為に走ってしまいました。
お二方はそれぞれやくざ屋さんと研修医さんなのですが、その要素ががっつり入り込んでくるわけではなく、お二方の関係性がメインで描かれているので、生死や暴力などの大シリアス展開はあまりないです。再会溺愛Dom/Sub、お好きな方は是非。マジでずーっと百点以上の漫画なので是非。
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