白き帝国
」のレビュー

白き帝国

犬村小六/こたろう

愛憎渦巻き目まぐるしく変わる展開

ネタバレ
2025年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買いで一巻目を試しに読んで、一気に最新巻まで。
冒頭はラノベの鉄板展開かなと思いながら読んでいたら、そんなに甘さを吹き飛ばすように容赦のない展開に驚き、オセロのように目まぐるしく変わるパワーバランスと愛憎渦巻く登場人物の動きに引き込まれました。
人種も国も違う生き物が手を取り合って生きるには、どれだけの犠牲と屍が積み上がるのかと思いながら読んでます。人生のスタートが幸せで始まった人と不幸で始まった人との分かり合えない溝の深さ。
他の種族に人生を踏み躙られた側が、その絶滅と不幸を願ってしまうのは分かる。とあるキャラクターが好きではないですが、あそこまで自分を貫けてもがく生き様を見届けたくなりました。彼女も被害者なんだよね。一番ひどいことをして、一番因果応報になってるので、次巻以降は少しは救いがあるといいけど。
残酷描写も多々ありますが、4巻の戦況や戦闘シーンの描写は絵が浮かんでくるようなスピード感と躍動感にあふれていて圧巻です。
次巻も気長に待ってます。
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