君は僕の太陽です
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君は僕の太陽です

秋葉東子

恋心が育っていくドキドキ感

ネタバレ
2025年10月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ すごくドキドキして良かったです!
電車の中で、30歳のベンチャー社長桜庭が17歳の古谷に一目惚れして、そこからグイグイ求愛していく。一目惚れと言っても、30のそれなりに人生経験を積んだ社長の中身と目のフィルターを通してるので、古谷君のお人好しで誠実な人柄が滲み出てる姿を見通して心に響いたんだろうな、という感じを受けます。一目惚れして世界が七色に輝きだした、という恋の魔法のロマンチックさと、まともな大人から見て善良で魅力的な若者に惚れたんだ、という両方が感じられる、素敵な作品の始まり。突然の告白と、その後の熱い求愛に戸惑い、何で自分なのかな?と不思議な思いでいた古谷君だけど、桜庭が古谷を甘やかさず、でも愛を持って成長を促す事で、自分が人のためにやってきた事の評価を知るきっかけが出来たり、自分を知りチャレンジして次のステージへ踏み出す契機も掴むことになり、桜庭といる事で古谷君の世界が広がっていく。熱心な恋のアプローチと、大人の桜庭が古谷と会うだけで喜びに溢れてる恋のドキドキ感と、大人の桜庭が若者に良い影響を与えて成長させる良さと、そんな桜庭に惹かれていく17歳の恋が見られ、13歳差の出会いが良い化学変化で育って行く面白さを堪能出来る作品。巻末に、大人になった古谷達の話がちょっと見られて、嬉しい。この先も良い関係で続いて欲しい。表題作+他の短編1作(短編も良かった!)。
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