ギヴン
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ギヴン

キヅナツキ

漫画を読んだらアニメも

2025年10月17日
まず漫画として、あまりにも心情の描写が繊細に描かれています。曖昧な偶像ではなく、将来への不安や期待、いつまでも子供のままでいれると思っていたあの時、好きなことをずっと続けることの勇気と難しさ、悔しい気持ちのまま終わらせず糧にするところ、すべてが言語化されていて構成なども抜群です。
夢を諦めてしまった私は、嫉妬しながらこの漫画を読んでいます。たぶん、何かを頑張ったり、諦めたり、毎日楽しく過ごしているけど心のどこかに進めない過去があったりする人には、この本を愛したくなると思います。
そして日本語や言葉選びが美しいと思える描写が多々あり、何度も読み返して言葉を噛み砕いて心に染み込ませたくなります。

そして漫画を見たら是非、アニメも見てほしいです。アニメといえば、音、です。センチミリメンタルの温詞さんが全ての楽曲を作詞作曲していますが、ギヴンの物語を音にして立体的にした天才です。アニメのタイアップというよりも、温詞さんは俳優といってもいいでしょう。キャラの作った設定の楽曲を3次元に持ってきてしまい、歌詞もメロディからもキャラが作ったんだろうなを感じとれるんですから俳優です。

最後に、完結おめでとうございます。彼等がこれからも音楽と人とともに生きれますように。
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