かくも小さき世界にて
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かくも小さき世界にて

高屋奈月

なかなかないやつだと思う

2025年10月24日
合わない人には何だかよく分からない話だと思うけれども、自分には合ったようで、とても好きです。頑張れば誰とでも分かりあえる、みたいなのは幻想で、分かり合えない人は残念ながら絶対にいる。と実感する者の一人なので。
立場の強弱はどうしてもできがちですが、弱にだって、強からの謎理論強要に背く権利がある。この作品は、分かり合えない相手との付き合い方、受け流し方、棲み分け方、或いは絶縁の仕方、の模索を、見せてくれます。
その一方、この話ではさらに、自分の暗黒を覗き込む者が、自分を「いいもの」のように見てくれる相手に接し、そんな日々を過ごすうちに、徐々に、何となく、雰囲気が和らいできたような、感じがしたりもして。わくわく。ああこの先が気になる。けどこのままそっとして置きたいかもしれない。けど続き出たら買うよね!そんなお話でした。
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